2021/08/20
骨盤矯正に来られた患者さんからの疑問で多いのは、骨盤ベルトを付ける位置がわからない、
またはちゃんと付けられているかわからないという事です。 骨盤ベルトを間違った位置でつけていると逆に骨盤が開いたり、
身体に脂肪がたまりやすくなったりします。 私が見ている限り、正しいつけ方をしている人は意外と少ない様な気がします。
骨盤上部で締めているのをよく見ますが、正しくは大転子(股関節の横にある出っ張った骨)
を真ん中に覆うようにして締めます。立った状態で仮締めし、次に仰向けになって足を軽く開きます。
その状態から骨盤高位(お尻の下にクッションなど敷いて骨盤の位置を高くする)の状態を作り、
徐々にベルトを締めていきます。締める強さは強すぎても弱すぎてもダメで、締めた後に身体とベルトの間に手を入れてみて、
手のひらぐらいまでスッと入るぐらいがちょうど良いです。指先ぐらいしか入らないなら締め過ぎで、
逆に手首ぐらいまで簡単に入るようでしたら緩すぎです。
しっかり確認しながらすると効果倍増なので、鏡などで確認しながらきちんと装着するようにしてください。
あと、もし産後に骨盤矯正をしないで、そのまま放っておいたらどうなるのですか?という質問もよく聞きます。
元々筋肉がしっかりしていて、出産時に骨盤へのダメージが少ない方や1人目の出産で安産だった方など、
人によっては何もしなくても骨盤が元に戻り、数ヶ月で体調が出産前に戻るということもあります。
ただ、多くの人は出産により骨盤が歪み、姿勢が悪くなることで内臓の機能低下や、身体の痛み、
下半身太りなどの不調に悩まされます。 骨盤にはたくさんの筋肉が付着しているので、
歪みを放っておくことで様々な症状が出てきます。 腰痛、恥骨痛、膝痛、鼠径部痛などです。
これらの原因の一つが、腸腰筋という筋肉に必要以上の負担がかかって起こります。
腸腰筋は姿勢の保持と歩行に極めて重要で、 この筋肉に負担がかかると正常な動きや姿勢の維持ができなくなり、
周辺の筋肉や靭帯、関節に痛みが出ます。 骨盤が歪むことで良くない事は、血流が更に悪くなり、
その血流が悪くなることで代謝が落ちます。 代謝が落ちるとエネルギーを上手く使えない状態になるので、
食べる量が増えているわけではないのに太る、 少し動いただけですぐに疲れる・・・などの症状が出やすくなります。
血流が悪くなって起こる事、それはむくみです。妊娠中や産後に足がむくみませんでしたか?
妊娠中のむくみは、お腹が大きくなることによって鼠径部(足の付け根部分)が圧迫されることによって起こります。
産後に体重が以前より増えた方は圧迫されることによってもむくみますが、大抵は運動不足で筋肉が落ちたこと、
それと骨盤が歪んだことによって血流が悪くなりむくみが起こりやすくなります。
以上のように、骨盤が歪んだままで放っておくとさまざまな弊害が出てきます。 なので、しっかり矯正することをお勧めします。