首が腫れる

首が腫れる原因には、軽度のものから重大な病気までさまざまな要因があります。

首が腫れる主な原因

1. リンパ節の腫れ
• 原因:
・感染症（風邪、インフルエンザ、喉の炎症など）
・ウイルス感染（例えば伝染性単核球症）
・細菌感染（扁桃炎や歯の感染など）
・悪性リンパ腫や白血病などの病気
• 症状:
・触れるとしこりのように感じる。
・痛みや圧痛がある場合が多い。

2. 甲状腺の腫れ
• 原因:
・甲状腺機能亢進症（バセドウ病など）
・甲状腺機能低下症
・甲状腺炎や甲状腺腫瘍
• 症状:
・首の前側が腫れる。
・疲れやすさ、体重の増減、動悸などの症状が伴うこともある。

3. 耳下腺や顎下腺の腫れ
• 原因:
・唾液腺の感染や炎症（流行性耳下腺炎＝おたふく風邪など）
・唾石症（唾液腺に石が詰まる病気）
・腫瘍（良性または悪性）
• 症状:
・顎の下や耳の下が腫れる。
・痛みや発熱を伴うことがある。

4. 外傷や筋肉の炎症
• 原因:
・首を捻る、打撲するなどの外傷
・筋肉の炎症や腱炎
• 症状:
・痛みやこわばりを伴う腫れ。

5. アレルギー反応
• 原因:
・食物アレルギーや薬物アレルギー
・アナフィラキシーショック（重篤なアレルギー反応）
• 症状:
・急激な腫れや呼吸困難を伴うことがある（緊急事態）。

6. 腫瘍やがん
• 原因:
・甲状腺やリンパ節、唾液腺の腫瘍
・転移性のがん
• 症状:
・腫れが持続し、痛みがないことが多い。
・体重減少や疲労感を伴う場合がある。

対処法

軽度の場合（例えば風邪や軽い感染症によるもの）
1. 温める
・蒸しタオルやホットパックで首を温めてリンパの流れを促進。
2. 水分補給
・体内の循環を良くするため十分な水分を摂る。
3. 市販薬
・痛みがある場合は、鎮痛薬や抗炎症薬（例: イブプロフェン）を使用。

緊急を要する場合
• 呼吸困難や急激な腫れがある場合は、すぐに救急車を呼ぶか医療機関を受診。
• アナフィラキシーの疑いがある場合は、エピペンを持っている場合は使用し、即時受診。

持続的な腫れや痛みの場合
• 症状が1〜2週間以上続く場合、または腫れが大きくなる場合は、病院を受診。
• 診療科目:
・内科（感染症が疑われる場合）
・耳鼻咽喉科（耳や喉、唾液腺が関連する場合）
・甲状腺専門医（甲状腺に異常が疑われる場合）

予防策
1. 感染予防
・手洗いやうがいを徹底し、感染症のリスクを減らす。
2. 健康診断
・定期的に甲状腺や血液検査を受けて体調をチェック。
3. 姿勢の改善
・首や肩に負担をかけない姿勢を保つ。

首の腫れは軽い原因によることも多いですが、重大な病気の可能性もあるため、症状が続く場合は早めに専門医に相談することをお勧めします。