背部痛

背部痛は、肩甲骨周辺から腰にかけての背中の痛みを指します。
この痛みは急性のものから慢性的なものまでさまざまで、生活習慣や病気が原因となることがあります。

原因

1. 筋肉や骨格の問題
• 筋肉の過緊張
・長時間の悪い姿勢(デスクワークやスマホ操作)。
・重い物を持ち上げるときの無理な動作。
・運動不足による筋力低下。
• 筋膜性疼痛症候群
・筋膜(筋肉を覆う膜)が緊張し、痛みを引き起こします。
• 脊柱の異常
・椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、側弯症など。

2. 生活習慣やストレス
• 長時間のデスクワーク
・背中や肩の筋肉が硬直します。
• 運動不足
・筋肉が弱くなり、背骨や筋肉に負担がかかります。
• ストレスや精神的な緊張
・自律神経の乱れにより筋肉が緊張。

3. 内臓の問題
• 消化器系の疾患
・胃炎、胃潰瘍、膵炎などが背部に痛みを引き起こすことがあります。
• 心臓や肺の疾患
・心筋梗塞や肺炎、気胸などでは背中に痛みが広がる場合があります。
• 腎臓や尿路の疾患
・腎結石や腎盂腎炎など。

4. その他の原因
• 外傷
・転倒や事故による筋肉や骨の損傷。
• 加齢による変化
・骨粗しょう症や椎間板の劣化。
• 感染症やがん
・まれに骨や筋肉に感染や腫瘍が生じる場合があります。

症状

筋肉や骨格由来の症状
• 鋭い痛みや鈍い痛みが背中全体に広がる。
• 動作時に痛みが悪化(前屈や後屈など)。
• 筋肉が硬く感じる、またはこわばりを感じる。

内臓由来の症状
• 胃や腎臓などの内臓疾患の場合、痛みが持続的で特定の動作に依存しない。
• 他の症状(吐き気、発熱、胸痛、尿の異常など)が伴う場合があります。

神経痛の症状
• 刺すような鋭い痛みや、電気が走るような感覚。
• 腕や脚に痛みやしびれが放散する場合も。

対処法

1. 生活習慣の改善
• 正しい姿勢の習慣化
・座る際は背筋を伸ばし、椅子の背もたれを活用。
・デスクワーク中は1時間ごとに立ち上がってストレッチをする。
• 適度な運動
・ウォーキングや軽い筋トレで筋力を維持。
・肩甲骨周りを動かす運動(肩回しやストレッチ)が効果的。
• ストレス管理
・深呼吸やリラクゼーション法を取り入れる。

2. 筋肉のケア
• 温熱療法
・ホットパックやお風呂で筋肉を温めて血行を促進します。
• ストレッチ
・猫背解消のストレッチや肩甲骨周りをほぐすストレッチを行う。
• マッサージや整体
・筋肉の緊張をほぐすためにプロの施術を受けるのも有効です。

3. 薬物療法
• 鎮痛剤や抗炎症薬
・市販の鎮痛剤(アセトアミノフェン、イブプロフェンなど)を使用。
・ただし、内臓疾患の可能性がある場合は医師の指導が必要。

4. 専門的治療
• 理学療法
・理学療法士の指導のもとで、筋肉を強化し姿勢を改善します。
• 神経ブロック注射
・神経痛や強い痛みの場合に有効です。
• 内科的治療
・内臓疾患が疑われる場合は、専門医の診断と治療が必要です。

いつ病院を受診するべきか?

以下の症状がある場合、早急に医師の診察を受けてください:
• 痛みが急激に悪化したり、持続的で動きに関係しない。
• 発熱、吐き気、胸痛、呼吸困難などが伴う。
• 手足のしびれ、筋力低下、歩行困難がある。
• 排尿・排便障害が現れる。

注意点

背部痛は原因が多岐にわたるため、症状や状況に応じて適切な対処法を選択することが重要です。
軽度の場合は生活習慣の改善で良くなることが多いですが、
痛みが続く場合は早めに医師に相談してください。

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