肩関節周囲炎

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肩関節周囲炎は、肩関節を囲む組織(関節包、腱、靭帯など)に炎症が生じ、
痛みや運動制限を引き起こす疾患です。具体的な原因ははっきりしていない場合が多いです。

主な原因

1. 加齢による変性
• 40歳以上で、肩周囲の組織が加齢により変性しやすくなる。
2. 肩の過負荷や繰り返しの使用
• 日常生活やスポーツでの反復動作が肩に負担をかける。
3. 外傷
• 肩をぶつけたり捻ったりした後に発症することがある。
4. 血行不良
• 血流の悪化が肩の炎症や癒着を引き起こす可能性。
5. 糖尿病や甲状腺疾患
• 糖尿病患者では発症リスクが高まる。

症状

肩関節周囲炎の症状は進行段階に応じて異なります。

1. 炎症期(痛みが強い時期)
• 肩を動かさなくても痛む(特に夜間に痛みが強くなる)。
• 肩を動かすと鋭い痛みが走る。

2. 凍結期(動きが制限される時期)
• 痛みはやや軽減するが、肩が硬くなり動かしにくくなる。
• 腕を上げたり背中に回す動作が困難になる。

3. 回復期(改善していく時期)
• 痛みが軽減し、徐々に肩の可動域が戻る。
• 完全に回復するまで数か月~1年以上かかる場合がある。

対処法

1. 保存療法(多くの場合、これが基本となります)
• 安静と痛みの管理
• 痛みが強い時期には肩を無理に動かさない。
• 温熱療法で血行を促進し、痛みを軽減する。
• 投薬治療
• 鎮痛剤や抗炎症薬(NSAIDs)を使用。
• 炎症が強い場合、ステロイド注射を行うこともある。
• リハビリテーション
• 痛みが軽減してきたら、徐々に肩のストレッチや筋力強化運動を行う。
• 専門家の指導のもとで、無理なく可動域を広げていく。
• 物理療法
• 超音波や低周波治療で炎症や筋肉の緊張を緩和する。

2. 手術療法(稀)
• 長期間保存療法を行っても改善が見られない場合や、肩の癒着が強い場合に検討。
• 関節鏡視下手術で肩の癒着を剥がす処置が行われることがある。

予防法
1. 肩を冷やさない
• 冷えは血行を悪化させ、症状を誘発する可能性がある。
2. 正しい姿勢を保つ
• デスクワークやスマホ操作時に肩や首に負担がかからない姿勢を意識する。
3. 適度な運動
• 肩の可動域を維持するため、ストレッチや軽いエクササイズを日常的に行う。
4. 過負荷を避ける
• 重い物を持つ、肩に負担をかける動作を繰り返さないよう注意する。

重要なポイント

肩関節周囲炎は自然に治癒することも多いですが、早めの治療とリハビリが回復を早めます。
痛みや運動制限が続く場合は、整形外科やリハビリ専門医を受診してください。

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