生理不順

生理不順は、生理周期や期間、出血量が正常な範囲から外れる状態を指します。
以下に、主な原因、症状、対処法をまとめました。

原因

1. 生活習慣の乱れ
• 睡眠不足や過労
• ストレス過多
• 不規則な食生活（過剰なダイエットや栄養不足）
• 過度な運動
2. ホルモンバランスの乱れ
• 思春期や更年期など、ホルモンが変化しやすい時期
• プロラクチン（乳汁分泌ホルモン）や甲状腺ホルモンの異常
3. 疾患
• 多嚢胞性卵巣症候群（PCOS）：卵胞の発育異常により排卵が起きない
• 甲状腺疾患：甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症
• 子宮内膜症や子宮筋腫
• 高プロラクチン血症
4. 体重変動
• 急激な体重増加または減少
• BMIが極端に低い（低体重）または高い（肥満）
5. 薬の影響
• 避妊ピルやホルモン療法の副作用
• 抗うつ薬、抗精神病薬など
6. 妊娠・授乳
• 妊娠初期の無月経や授乳中のホルモン変動

症状

1. 生理周期の異常
• 周期が短い（25日未満の頻発月経）
• 周期が長い（39日以上の稀発月経）
• 無月経（3か月以上生理が来ない）
2. 出血量の異常
• 過多月経（出血量が多い）
• 過少月経（出血量が少ない）
• 不正出血（生理以外での出血）
3. 月経痛・その他の不調
• 生理痛の悪化
• 排卵痛や乳房の張りが強い
• 疲労感、倦怠感、情緒不安定

対処法

1. 生活習慣の改善
• 規則正しい生活
• 毎日同じ時間に寝起きする
• 7～8時間の質の良い睡眠を確保
• 食生活の見直し
• 鉄分（レバー、ほうれん草）、ビタミンE（ナッツ類）、亜鉛（シーフード）を積極的に摂取
• 極端なダイエットや高脂肪食を避ける
• ストレス管理
• 瞑想や深呼吸、趣味の時間を設ける
• 適度な運動
• ヨガやウォーキングなど軽い運動を習慣に

2. 市販薬やサプリメント
• 低容量ピル（医師の処方）：生理周期の調整
• 漢方薬：加味逍遥散や当帰芍薬散など
• サプリメント：マカ、チェストツリー、ビタミンB群

3. 医療機関の受診
• 生理不順が続く場合、婦人科や内分泌科を受診
• 検査内容
• ホルモン検査（エストロゲン、プロゲステロン、甲状腺ホルモンなど）
• 超音波検査（子宮や卵巣の状態確認）
• 治療法
• ホルモン療法（ピル、HRT）
• 根本的な原因疾患の治療（PCOS、甲状腺疾患など）

4. リラックス法
• アロマセラピーやハーブティー（カモミール、ラズベリーリーフ）
• 温熱療法（湯たんぽや腹部の温め）

注意が必要な場合

以下の症状がある場合、早急に医療機関を受診してください：
• 6か月以上の無月経
• 突然の大量出血や血塊が頻繁に出る
• 生理痛が急激に悪化
• 妊娠の可能性があるのに生理が来ない

生理不順は、ホルモンバランスや生活習慣に深く関わります。
早期に原因を突き止め、適切な対応を取ることで改善が期待できます。
必要であれば医師に相談してください。