ゴルフ肘

ゴルフ肘(内側上顆炎)は、肘の内側にある腱が炎症を起こして痛みを伴う状態です。
ゴルフのスイング動作による負担が原因となることが多いですが、
日常生活や他のスポーツでも発症します。

原因

ゴルフ肘の原因は、主に肘の内側の腱に繰り返しかかる負担や過剰なストレスです。

1. 繰り返し動作による負担
• ゴルフのスイング:特にインパクト時の手首を返す動作で肘の内側に負担がかかる。
• 他のスポーツ:野球やテニスのフォアハンド、投球動作なども原因となる。

2. 不適切なフォームや道具
• フォームの不良: ゴルフやスポーツの際、力任せのスイングや手首の過剰な動き。
• 道具の影響: 重いクラブやラケット、サイズの合わない道具を使用。

3. 日常生活の動作
• 手や腕を使う作業:重い物を持つ、繰り返し手をねじる、絞る動作など。

4. 筋力不足や柔軟性の欠如
• 前腕や手首の筋力不足、または柔軟性の低下により負担が集中。

5. 年齢や加齢の影響
• 40~50代以降に多く見られる。
• 腱や筋肉が加齢により弱くなることが関係。

症状

ゴルフ肘の主な症状は以下の通りです
1. 肘の内側の痛み
• 特に前腕を使う動作(握る、投げる、持つ)で痛みが強まる。
• 痛みが前腕や手首に放散することもある。
2. 握力の低下
• 痛みのために物を握る力が弱くなる。
3. 圧痛
• 肘の内側(内側上顆)を押すと痛む。
4. 動作時の痛み
• 手首を曲げたり、前腕を内側にひねる動作で痛みが悪化。
5. こわばり
• 朝や長時間安静にした後に肘が硬く感じることがある。

対処法

1. 保存療法(軽症~中等症の場合)
• 安静
• 肘を休ませ、負担を減らす。特に痛みが強いときは運動を控える。
• アイシング
• 肘の内側を冷やして炎症や痛みを軽減(1回15~20分を数回/日)。
• サポーターやテーピング
• サポーターを着用して肘をサポートし、負担を軽減。

2. 薬物療法
• 鎮痛剤(NSAIDs)
• 痛みや炎症を抑えるために内服薬や湿布を使用。
• ステロイド注射
• 痛みが強い場合や慢性化している場合に患部へステロイドを注射。

3. 理学療法
• リハビリ
• 専門家の指導のもと、ストレッチや筋力トレーニングを行う。
• 超音波療法
• 痛みや炎症を軽減するための物理療法。

4. 手術療法(重症の場合)
• 保存療法で改善しない場合、損傷した腱を修復する手術を行う。
• 手術はまれで、多くは保存療法で改善する。

予防方法

1. 正しいフォームと道具の選択
• スポーツでは、コーチや専門家から正しいフォームを学ぶ。
• 肘や手首に負担の少ない道具を選ぶ(軽いクラブや適切なラケット)。

2. 筋力と柔軟性の向上
• 筋力強化: 前腕や手首の筋力を鍛えるエクササイズを行う。
• ストレッチ: 肘や前腕、手首を柔らかく保つために日常的にストレッチを行う。

3. 適切な休養
• 繰り返し動作を続ける合間に休憩を取り、肘の疲労を軽減。

4. 体全体の調整
• 肩や体幹の筋力も鍛え、肘への負担を分散させる。

注意点

痛みが長引く、日常生活に支障をきたす場合は整骨院を受診してください。
早期の治療と適切なリハビリにより、症状の改善と再発予防が可能です。

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