ばね指

ばね指(弾発指)は、指の腱と腱鞘が炎症を起こし、
指を動かしたときに引っかかりやカチカチとした感覚が生じる疾患です。

原因

ばね指の原因は、主に指を動かす腱と腱鞘の摩擦や炎症によるものです。

1. 繰り返しの動作や負担
• 指を頻繁に使う仕事や動作(タイピング、ピアノ演奏、料理など)。
• 重いものを持つ作業やスポーツ(ゴルフ、テニスなど)。

2. 年齢や性別
• 40~60代の女性に多くみられる(ホルモンの影響)。
• 更年期のホルモンバランスの変化が関与する場合も。

3. 他の疾患との関連
• 糖尿病やリウマチなどの慢性疾患。
• 腱鞘炎が悪化して発症する場合がある。

4. 手や指の外傷
• 手指のけがや腱に負担をかけた後に発症することがある。

症状

ばね指の主な症状は以下の通りです:
1. 指が引っかかる感覚
• 指を曲げたり伸ばしたりするときに、腱鞘で引っかかるような感覚。
• 引っかかった後に「カチッ」と戻る感覚がある。
2. 痛み
• 指の付け根(掌側)が痛む。
• 指を動かすときに特に痛みが強い。
3. こわばり
• 朝起きたときに指が動かしにくい。
4. 腫れ
• 指の付け根に腫れやしこり(腱の肥厚)がみられる。
5. 動かせない状態(進行例)
• 重症化すると、指が曲がったまま伸ばせなくなる、または伸びたまま曲げられなくなる。

対処法

ばね指の治療法は、症状の重さに応じて選択されます。

1. 自己管理による対処
• 安静
• 指や手に負担をかける動作を避ける。
• 冷却
• 痛みや腫れがある場合は、患部を氷で冷やす。
• サポーターの使用
• 指を固定して腱鞘への負担を軽減する。

2. 医療機関での治療
• 薬物療法
• 痛みや炎症を抑えるため、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)を使用。
• ステロイド注射
• 腱鞘の炎症を抑えるためにステロイド注射が効果的。
• 効果が数週間から数ヶ月続くことが多い。
• 理学療法
• ストレッチやマッサージによる改善。

3. 手術療法
• 保存療法が効果を示さない場合、外科的治療が行われる。
• 腱鞘を切開し、腱の動きを滑らかにする。
• 日帰り手術が可能な場合が多い。

予防方法
• 繰り返し動作を減らす
• 長時間の指の酷使を避け、適度に休憩を取る。
• ストレッチ
• 日常的に手指や手首のストレッチを行う。
• 適切な道具の使用
• 指に負担のかからない道具やサポート器具を使う。
• 体調管理
• 糖尿病やリウマチを管理し、全身の健康を保つ。

注意点

痛みや引っかかり感が長引いたり、指が動かなくなる場合は、早めに整骨院を受診してください。
早期治療により症状の悪化を防ぎ、回復が早まります。

電話する
電話する
LINE