ぎっくり背中

ぎっくり背中、または急性背中痛は、背中の筋肉や靭帯に突然強い痛みが発生する状態です。
通常、重いものを持ち上げたり、急激に体をひねったりした際に起こります。
この状態は、背中の筋肉の緊張、筋肉の小さな断裂、あるいは靭帯の損傷が原因であることが多いです。
以下に、その原因、症状、対処法を解説します。

原因

1. 筋肉の過剰使用
• 急激な動作や普段使わない筋肉の過度の使用による筋肉の緊張や断裂。
2. 不適切な姿勢
• 長時間のデスクワークや運転、不適切な姿勢での持ち上げやひねり動作。
3. 筋力不足
• 背中の筋肉が十分に発達していない場合、日常的な活動で容易に負傷する可能性があります。
4. 既存の背中の問題
• 椎間板の問題、脊椎の変形などが既に存在する場合、
さらに負担がかかるとぎっくり背中を引き起こしやすくなります。

症状

• 背中の急激な痛み
• 特定の動作をした際に突然強い痛みが生じる。
• 動作の制限
• 痛みにより、身体を前に曲げたり、回転させたりするのが困難になる。
• 筋肉の硬直
• 痛む部位の筋肉が硬くなり、触ると痛みを感じることがある。
• 痛みの放散
• 痛みが背中から腰や腹部、肩に放散することがあります。

対処法

1. 初期対応
• 冷却
• 発症直後の48時間は、痛む部位に冷却パックを20分間程度適用し、
数時間おきに繰り返す。これにより炎症と腫れを抑えることができます。
• 安静
• 激しい活動を避け、痛みが和らぐまで適度に休息を取る。

2. 痛みの管理
• 非ステロイド性抗炎症薬（NSAIDs）
• イブプロフェンなどの市販薬を使用して、痛みと炎症を軽減します。

3. リハビリテーション
• 物理療法
• 痛みが軽減された後、背中の筋力を強化し、
柔軟性を高めるために物理療法士の指導を受けることが推奨されます。

4. 日常生活での注意
• 適切な持ち上げ技術
• 重いものを持ち上げる際は膝を曲げ、腰に負担がかからないようにする。
• 姿勢の改善
• 長時間同じ姿勢でいることを避け、定期的に休憩を取りながら姿勢を正す。

注意点

ぎっくり背中は通常、数週間で改善しますが、痛みが長引く場合や他の症状（足のしびれ、排尿障害など）が
伴う場合は、医師の診察を受けることが重要です。
また、適切な対処と予防策を講じることで、再発のリスクを減らすことができます。